いじめについて。

もうすぐ飛べる! (子どもの本)

もうすぐ飛べる! (子どもの本)

児童書☆クラスメイトのカンニングを見てしまった春海(はるみ)。誰にもそのことを話してはいないのに、そこから〝いじめ〟がはじまった。
最初は気にもとめていなかったが、エスカレートしていくクラス中からの〝いじめ〟。そんなとき、巣から落ちたゴイサギのヒナに自分を重ね合わせていく春海……。やがて、春海は〝いじめ〟が原因で体調を崩し、学校へ行けなくなる。

本当に〝いじめ〟は、ちょっとしたきっかけから始まる。
私が小学生の時、同じクラスの子が二人、〝いじめ〟が原因で、転校していった。私は、いじめはしないけど、助けてあげることもできなかった。あの子はどうなっちゃうんだろうと、不安な気持ちで見ていた気がする。
その時何もできなかったくせに……とは思うが、成人してから〝いじめ〟の中心になっていた子のことを「今、いいお父さんになってるよ〜」とうわさに聞いた。
私は「そう」としか答えられなかった。やっぱり、小学生のときの惨いことをしているその子を思い出すから。
ぜひ、本当にいいお父さんで、友達をいじめたりすることのない子を育ててくれていることを願うばかりだ。

春海のモデルになった子は、〝いじめ〟のために命を失うかもしれなかったという。
死にたいなどと思わなくても、精神的な苦痛は、体をも壊してしまうことがあるのだ。
子ども達にぜひ読んで、考えてほしい本だと思う。
親としても、自分の子どもが加害者、被害者になっていないか、考えてほしいと思う。
私も含めて。