少女海賊ユーリ・未来へのつばさ
- 作者: みおちづる,永盛綾子
- 出版社/メーカー: 童心社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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9巻のラストで、黒マントの男ボルドは、「世界の神になる」と言い残し、ユーリをつれさりました。
10巻は、つれさられたユーリが目覚めるところから始まります。
ところが、ユーリは記憶を失っていました。
ボルドは、ユーリに「おまえは、わたしのパートナーなのだ」と言い、新しい記憶をあたえようとします。
一方、リーデニア海中の仲間達がユーリを救うために集まります。
そして、探しに探してわかったユーリの居場所は、海賊たちも近寄らない魔の海域。そこにあるまぼろしの島でした。
でも、レニー、ノエル、ザーナンを始めとした仲間達は、ユーリを助けるために島へと向かいます。
いよいよユーリとボルドの対決の時です。どんな戦いになるのでしょうか。
読み終わって、物語の面白さは言うまでもないのですが、作者の心の豊かさに感動しました。
正義の人も悪の人も皆、人としての心を持っているということを、子どもの読者にしっかり伝わるように描かれています。
人間って何だろうとか、私はどうしてこんなふうな生き方をしているのだろうとか、本を閉じた後もしばらく物語を思い出しつつ、とても深い余韻にひたりました。
長男(中1)は、シリーズの大ファンですが、全巻読み終わって同じようなことを感じたようです。