ひとつ屋根の下に住んでいるんですね。

児童書☆ 団地ぜんぶがぼくのいえ ☆ばんひろこ・作 長谷川知子・絵(新日本出版社

団地に住む「たけし」小学3年生が主人公の短編5作が収録されています。
作者が「季節風」と「あける」という同人誌に発表したものをまとめた短編集です。
いずれも、「たけし」のひたむきさが心にしみる物語ですが、「団地」という集合住宅のそのまた集合体の中で、生き生きと暮らす人たち(大人も、子どもも)の息づかいが感じられます。
1・とんぼ
2・まりちゃん
3・やくばらい
4・ヒマラヤ杉
5・メリークリスマス
中でも、「たけし」と6年生のお兄ちゃんをえがいた「ヒマラヤ杉」が私は好きです。
季節風」に掲載されたときにも読んでいるのですが、「たけし」のひたむきさが一番印象深く記憶に残っていました。
でも、今日読んで、(他の作品にもお兄ちゃんが登場しますが)、イヤと言えない優しいお兄ちゃんが特に心に残りました。


それは……我が家のお兄ちゃんによく似ているからかもしれません。