物語の役割

物語の役割 (ちくまプリマー新書)

物語の役割 (ちくまプリマー新書)

一般書♪芥川賞作家の小川洋子さんが、講演会などで物語りについて語った話をまとめたもの。
「小説を書いている間に少しずつ心にたまっていった思いをお喋りした時の記録」と作者のまえがきにあるように、
穏やかで気持ちのいい文章で書かれていて、読みやすい。
第一部「物語の役割」
博士の愛した数式」が生まれるまでの経過を中心に、物語の役割について書いている。
第二部「物語が生まれる現場」
小説家を志した学生時代から今までの作家活動から物語について書いている。
第三部「物語と私」
作者の子ども時代の読書体験を中心に、物語との関わりについて書いている。

私は、小川洋子さんの作品は「博士の愛した数式」しか読んだことがないが、
文章のリズムというか、呼吸のようなものが、とても気に入ってしまった。
今まで読まずにきたことを後悔などしながら……。
そういう作家が、創作への考え方を教えてくれるというのだ。
読まない手はない。
私が書こうとしているのは児童文学だけど、
物語を生み出す者としての生き方は、
とっても参考になる。
ハードルは高いけど、目指すことはできると思う。


地獄のえんま帳 (キツネのかぎや 7)

地獄のえんま帳 (キツネのかぎや 7)

児童書☆