だんご鳥

だんご鳥 (緑の文学館)

だんご鳥 (緑の文学館)

児童書☆>「おねいちゃんって、たいていいつもニコニコ笑っている。だけど、―――うまくいかなくなると、とつぜん悪魔に変身する」
あすなろ学園を卒業した、翔のおねいちゃん・梓が、両親の営むラーメン屋で働くことに……。
翔の視点で梓と家族を描いた作品。
なぜ梓が仕事についたかといえば、母さんの「その子の個性、持ち味を生かす」という信念から。
父さんはひかえめに、そこまでしなくてもといった感じで、おばあちゃんはだまって見守っている。
が、なかなかうまく噛み合わない家族の歯車……母さんはプチ家出をしてしまう。
嵐のあとには青空が待っているとおばあちゃんは言うけど……。
という物語。


昨日も書いたけれど、この作品でも私はお母さんのことがとても気になった。
「みんなとちがう」娘の個性、持ち味を生かしてやりたいとがんばっている。
なのに、それが暴走といった結果になってしまう。
お父さんに当り散らすお母さんの姿は、ある日の私の姿である。


息子が友達になじめなかったり、いじめられたりしているとき、なにか自信をつけて幼稚園や学校を楽しい場所にしてやりたいと暴走(?)するときの私。
翔のお母さんの気持ちを考えると泣けてしまう。