花天 新選組

本の紹介にまだ画像がなかったので写真をアップします♪

花天新選組―君よいつの日か会おう

花天新選組―君よいつの日か会おう

越水利江子・著 弓本純加・装画
『月下花伝』の続編です。
前編では新選組沖田総司が、現代の少女、月倉秋飛の前に現れましたが、
「花天 新選組」では秋飛が幕末へとタイムスリップします。
 しかも傷ついた新選組の隊士の体にのりうつり、
幕末という時間を生きることになるのです。
 秋飛は、近藤勇土方歳三など、そうそうたる人たちと出会います。
そしてついに、憧れの沖田総司本人と出会います。
 しかし、時は幕末の動乱のさなか、剣は戦いのための武器であり、
秋飛は隊士のひとりとして否応なく戦いに巻き込まれていきます。
恐怖や悲しみ……壮絶な日々を秋飛は総司へのいちずな思いを胸に生きていきます。

 どうやってタイムスリップするんだろうとか、
沖田総司とどんなふうに出会うんだろうなどと、
楽しんでページをめくっていたのは読み始めだけでした。
 秋飛が幕末という時代に目覚めたときから、
物語がとてもリアリティをもって迫ってきました。
 土方歳三近藤勇……わあ、本物と出会うんだという胸の高鳴る感じと緊張感。
そして、動乱の時代、いつ血なまぐさい事件に巻き込まれるかもしれないという恐怖感。
この時代の町の様子。道のすなぼこりや夜の闇など。
すべてが、目の前にあるように感じられました。
 時空を越えるということをこれほどリアルに感じたのは初めてでした。自分も幕末にいるかのような、不思議な感じです。
 少しずつ楽しみながら読もうと思いましたが、一日中持ち歩いて、一日で読んでしまいました。